先日、久しぶりに大編成のオーケストラでの本番でした。
初めてのびわ湖ホールの舞台。
チェロトップの方からたくさんの刺激をいただきつつ、
トップサイドで楽しませていただきました。
ブルックナーの壮大な響きの合間に訪れる、静寂。
その中でやさしく響く、芯のあるティンパニの音にしびれる時間。
びわ湖ホールといえば―
中学生の時にオペラを観に訪れた場所。
当時住んでいた札幌から、帰省途中に立ち寄りました。
演目は『フィガロの結婚』。
初めて観るオペラの華やかな舞台に惹かれつつ
“歌の道にすすむ”ということはどういうことなのか、
という思いで客席から舞台を見つめていました。
そして今回、チェロ弾きとして。
びわ湖ホールの舞台に立たせていただきました。
様々な分岐点を越えての、今。
中学生の私に「チェロ弾いていてよかったよ」
と伝えたい。
大切にするものと、手放すものと。
大切なものを大切にする過程で、何かを手放すことを恐れずに
歩みをすすめていきたいと思います。