石川 泰羽
Yasuha ISHIKAWA

東京音楽大学器楽チェロ専攻卒業。

これまでにチェロを
奈良にて城甲実子氏に、
札幌にて故・川崎昌子氏、F・キーンレ氏に、
東京にて松波恵子氏に師事。

またマスタークラスにて
ミクローシュ・ペレーニ氏、石坂団十郎氏等に学ぶ。


在学中の2015年より、
第2の故郷札幌にて
アンサンブルピリカレラ
室内楽演奏会を企画開催。

2017年より、都内にて
ピアノ三重奏団 Trio sisimy として
ランチタイムコンサートや
学校クラスコンサート等に出演。

2021年より、奈良にて
音の森ふう として演奏会企画を開始。

現在、奈良・京都から関西を中心に
オーケストラへの客演、
室内楽演奏会や学校公演出演等の演奏活動を行うとともに、
チェロクラス を開講し、チェロの響きをお伝えしている。

チェロと歩む道のり―


みなさまは、どこで
初めてチェロをご覧になりましたか。

小さなわたしは、
ある日、通りかかった秋篠音楽堂で
チェロに出会いました。

初めてみる、きく、チェロに魅せられて
“わたしは、チェロがやりたい”
と両親に頼み込みますが・・・

両親にとっても、
初めてのチェロとの出会い。

簡単に続けられるものではない、
と思った父が、
半年間、猛反対していたことが
懐かしく思い出されます。

いまなら、
反対する気持ちもわかります。

華やかな舞台に向かう過程には
地道な日々の積み重ね。
それは、音楽もスポーツも、
どのような分野でも同じでしょう。

チェロとの日々は
壁にぶつかることの連続で。
楽しいばかりではない日々。

それでも、
チェロを弾いていることに支えられて
今日までを生きてこられたと思っています。

10歳で父が他界したあとも
私の人生の支えとなるように―
と、学び続けることを応援してくれた母。

進路として音大を選ぶまでに訪れた
数々の分岐点では
都度、人との出会いによって
チェロを学ぶことを選び続けてきました。

祖父母にも支えられ
つながりをいただいた松波恵子先生のもとで、
基礎から学びなおして、東京音楽大学へ。

オーケストラ・室内楽の機会をたくさんいただき、
さまざまな楽器で第一線を走られる先生方の
ご指導に触れさせていただきました。

受験前から数えると7年、
“チェロを弾く”ということに向き合わせてくださった
松波恵子先生。

在学中に3年間室内楽で師事し、
カルテットのあり方について
一番教えを乞う機会をいただいた
東彩子先生。

いま、チェロとともに歩み続けられていることは
これまでにお教えくださいましたみなさま、
ともに演奏してくださいました方々のおかげです。


くらしの中に、うたがあふれますように。

響きの中に身を置いていただくことで、
自ら奏でていただくことで、
うたう機会をお届けできたら、と
活動を続けていきたいと思っています。


私にとって
奏でることは、祈ること。

身体の使い方を考え、
そこから紡ぎ出す音を聴き
自分なりの音楽を奏でる―

生きている限り
チェロとともに成長し続けていたいと願います。